1月22日。三省堂から出す本をひねもす書いていた。英文法が悪者にされて久しいが、日本語にしても英語にしても文法の知識と理解のない人がそれを使いこなすことはない。そりゃブロークンでよければ話は別だが、言葉は話す人を表す。文法が無茶苦茶な言葉を話す人を普通は信用できない。
同様に訳読も悪者にされているが、これも然りである。訳読もできない人が英語を話すだの速読するだのができるわけがない。基本は訳読である。ではどうして文法や訳読が悪者にされるかというと、それは学習者か指導者のどちらかが(もしくは両方が)方法を間違えているからである。
詳細は長くなるのでメルマガに書く。ただ、再度書くが、英文法や英文訳読ができないレベルの人が英語を使うだの話すだのと言うのはちゃんちゃらおかしい。それらをまずはゆっくりでいいのでできるようにすることこそ、外国語学習の土台となり、積み重ねが血肉となる。
アルクから連絡があり、『新ユメタン①』と『ユメブン⓪』が増刷になったらしい。著者としては嬉しいが、しっかりとゆっくりと理解した上で反復し、「やったぁ!英語がかなり使えるようになってきたぞ!」を体感してほしくて創った本なので、学習者にはしっかりゆっくり取り組んでほしい。
『新ユメタン』のフレーズとセンテンスを訳読し、『ユメブン』で解いた問題を、今度は日本語を見ながら英語に戻すトレーニングは必須である。最終的には日本語→英語の音声を使ってクイックレスポンス(瞬間英作)をするところまでやる。そうすると誰でも英語が話せるようになってくる。
学習者のレベルに応じて語彙レベルをは上げていかねばならない。『新ユメタン』をレベル別にしたのはそういう理由である。超進学校では『ユメタン③』まで取り組んでおられるが、しっかりゆっくり英語を理解し、次は日本語を見ながら英語に直し、最後は音声を使ってクイックレスポンスをする。
年に何十万と払って受ける通訳養成学校で行われている授業を、やる気があれば1400円の本でできるのだからしっかりとやってほしい。英語が話せるようになりたいという日本人の夢をかなえるために創った本なので、著者としては単なる受験本で終わってほしくないなという思いが強いのである。
木村達哉
追記
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