1月25日。整形外科に行く。歩いてすぐのところに評判のいい整形があるのは助かる。西宮市、住みやすい街の第一位になっているらしいが、山も海もあるなどといった自然環境上の理由に加えて、病院がかなり充実しているところも大きい理由なのだろう。熱が出たとき、保健所なんかこっちから連絡するからとにかく早くおいで！と電話で言ってくれた先生がありがたかった。

レントゲンとMRIを撮ってもらい、なんだかんだと説明をしていただいた。要するに軽いヘルニアで、寒さやらゴルフやら経年劣化やらが原因なのでしょうとお医者さん。白血球がヘルニアをやっつけてくれますからね、それまではあなた、ゴルフしたら駄目ですよと。

お仕事では座ることが多いですかと聞かれたので、３年ほど前まで学校で英語を教えていたのでけっこう働かされたのですが、今は物書きでしてね、えぇ、放っておくとずっと座って本を読んだり書いたりしていますと答えると、じゃあヘルニアに良い体操を教えますから今から一緒にやりましょうと、診察室で男二人の体操と相成った。良い先生だった。

そりゃま、60年ずっと動いてきたのだから若いときのようにはいくまい。気持ちは高校時代とさほど違いはないにしても、あちこちガタが来るのも避けがたい。そうは言ってもやりたいことがまだまだあるものだから終活など始めるわけにはいかない。したがって健康には気を付けねばならない。

寝返りも打てないのは人生の貴重な経験となった。椅子に座っても立ち上がっても靴下を履いても横になっても何をしても、腰から背中にかけて激痛が走った。苦しいのに倒れることもできなかった。このままだと社会生活どころの話じゃないぞと思っていたが、そのおかげで人生をしっかり考えることになった。

今はようやく少しずつ落ち着いてきた。白血球が頑張ってくれているのだろう。しょうもないテレビ番組やSNSなどを見ている時間がもったいない。自分の人生を自分の思うとおりに構築していくために、勉強を続けて自分のレベルを上げ続けよう。書物を繙き、音楽や絵画を愛でながら、ゆっくりじっくり人生を自分色に熟成させていこう。

木村達哉

追記
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