2月26日。国公立大学入試(前期)が終わり、関係者はほっとしていることだろう。毎年、北海道大学から琉球大学までの国公立大学入試には目を通しているが、灘校の生徒たちが多数受けている東大と京大はやはり気になって、真っ先に解くことにしている。
東京大学は今年もバランスのとれた英語力を測る良いテストだった。要約あり、英作文あり、リスニングあり、和訳あり、読書力を問う問題ありで、スピーキング以外の全ての要素を網羅していた。他大学でもリスニングを実施したいのだろうが、作問能力がないと作れない。機材の問題もある。
東大の分析についてはこちらで述べたので、2025年以降に受験を考えている人は時間のあるときにご覧いただきたい。第3問から第5問と分析と、合格点をとるために自分ならこういう作戦にしたという話はこちらで述べた。
東大名誉教授の山本史郎先生から入試について諸々伺った後なので、直接的な話はさすがに書けないけれども、アドバイスがあるとすれば「音と読書」である。音に対する意識が低い人、読書習慣のない人は、おそらくいくら対策的勉強をしても、英語に関しては東大には届かないだろうということだ。
意外だと思われるかもしれないが、英語を読む際に音を無視して読むと頭に入ってこない。いくら速読だなんだと言ったところで、やはり言語習得の基盤は「音」である。単語を覚えるときも、文法をやるときも、やはり「音」である。
京都大学については、分析を話せるほど深く読んでいないが、週末に山形東高校から帰ったら時間ができるので目を通すことにしよう。分析結果はまた動画で話をするので、これまた2025年以降の受験組はお役立ていただきたく思う。
木村達哉
追記
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