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敦賀気比高等学校附属中学校にて

2024.02.28(水) 03:00

2月28日。敦賀気比といえば最近ではオリックスから大リーガーになった吉田選手だが、私の世代だと東出選手である。甲子園球場を所狭しと駆け回った東出さんを覚えている甲子園ファンは多いのではないだろうか。その敦賀気比で、私の著作を使っている生徒たちに講演をした。

演題が「英語モチベーションアップ講演会」となっていたので、聞いた子どもたちがもっと英語を勉強したいなと思ってくれる講演にしようと思って準備をした。あまり堅苦しい話をすると、ますます苦手だの嫌いだのという子どもが増えそうな気がするではないか。

仮に英語のテストの点数が良くても、あるいは英検の級を取得したとしても、海外に行って英語が使えなければ「英語ができない人」と認定されるのは言うまでもない。逆に点数が低くても海外の人たちと笑顔を交わすことができれば、周囲からは英語ができると思われるものである。

日本人はそれなりに英語ができる。決して英語学習熱は高くない国であるが、それでもほとんど英語を勉強していない人であってもmountainだのriverだのという単語は知っている。それは義務教育の賜物である。中学校に行ってそれなりにテスト勉強していれば、その程度の知識はある。

英語を話せる日本人は多い。敦賀気比の中学生にそう言うと訝しげに友達同士で顔を見合わせるものだから、じゃあ「ありがとう」を英語で言ってみと言うと”Thank you very much.”と丁寧な英語を声に出す。「さようなら」はどうかと問うと”See you.”や”Good bye.”と答える。英語を話せるのである。

ところが英語を話せないと思い込んでいる。話せる表現を1つずつ増やしていくしかないのだ。それと話す習慣を身につけることと。できれば間違いのない、ビジネスシーンでも通用する英語を使えるようになりたいので、文法をしっかりやろうという話をした。

終了後、先生方と話していたのだけれど、真面目な生徒たちが多かったように思う。声を出さないと英語力は伸びないからねと言うと、お腹から声を出していた。口先だけで喋ることができる日本語とは違い、しっかりと喉を開き、舌を使って音を出すのが英語なのである。

生徒たちはその点で鍛え甲斐のある子どもたちだった。指導者に素直に従う学習者は間違いなく伸びる。将来は海外の方々と笑顔でコミュニケーションをとる敦賀気比の卒業生が増えればと願っている。私の創った教材がお役に立てば幸甚である。

木村達哉

追記
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