3月9日。大阪大学の合格発表があって、私のSNSにもコメントが届き始めた。知り合いの娘さんからも大阪大学外国語学部に合格したという連絡が入った。『新ユメタン①』『新ユメタン②』『東大英語リスニング』を使い倒した(この表現は好きだ)彼女の合格に胸をなでおろす。
彼女には、あれだけ努力したんだから合格するのは当然として、まずは親に感謝しなさい、そして合格後も学べよと返信した。いろんな思いを持って子どもは育つ。中には親に対してちょっとした反抗心を持っている人も少なくはない。親の言葉が棘のように心に刺さっている子どももいる。
が、親はあなたを産んだ瞬間から心配で不安でたまらないのである。ちゃんと育つかな。変な病気にかからねばいいけど。馬鹿な友達を作らなければいいな。英語はできるようになるかな。途中で変な気を起こさねばいいな。どうして今日は帰ってからも黙っているんだろ、何かあったのかな。そんな思いばかりしてあなたを育ててきたのである。私もそうだった。
あなた一人で勝ち取った合格ではない。そりゃ学校や塾の先生方は成績に対して直接的に関わってくださったのだから報告はするとして、家族に対する感謝と愛情だけは忘れてはいけない。一見すると無関心に見えて、その実、一番近くで心配し続けていたのが家族というものである。
そして、何より大切なことは合格後も学び続けることだ。大学合格の瞬間に腑抜けになってしまい、大学に入ってから馬鹿なことをして新聞に名前が載る人も少なくはない。そこまで馬鹿ではないにしても、YouTube更新にうつつを抜かしたりSNSばかりやったりして、読書も研究もせずに、人生のピークは18歳だったねという人も多い。周囲に感謝していないからそうなるのである。期待通りにこれからも育っていただきたい。その点で、合格後も学ばねばならない。
ま、とりあえずおめでとう。でも、スタートラインに並んだだけの話なので、ここからの人生を明るく楽しく、時には苦しみながら、歩いていってもらいたい。
木村達哉
追記
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