3月16日。三重県立木本高校と山形県立山形南高校の先生から、『新ユメタン』や『ユメリー』などを使っている生徒たちに動画を送ってやってもらえないかと依頼を受けた。こんなおっさんの動画が役に立つのかどうかはわからないが、せっかく拙著を使ってくださっているのである。著者として話した。

簡単な「授業」も動画には含めたが、両校とも15分以内の短いものである。三重県と山形県の子どもたちが、こいつがキムタツかと目を輝かせながら、小ボケにくすりと笑いながら、視聴してくれればいいなと思っている。

この本をやったから成績が上がったという本は無い。それにSNSなどで推薦されているからといって安易に手を出すと自分のレベルには合わなかったということもある。それなりのインフルエンサーたちに１回投稿あたりナンボというカネを払ってSNSに投稿してもらっている出版社もある。子どもが減るからどの出版社も生きるか死ぬかの日々を送っているのである。

かく言う私の著作も少子化の影響を受けるであろうことは間違いない。が、だからといって見苦しく他人にカネを払ってまでも宣伝してもらおうとは思わない。買っていただけなくなるとしたらその程度の価値しかない本だったのである。潔く物書きから撤退し、お笑い芸人として研鑽を積むしかない。

私にとっての読者は生徒たちや先生方であるが、読者からのリクエストにはできるかぎりお応えしたい。講演に関しては時間との兼ね合いもあるので都合次第ではあるが、今回のような動画であればカネを頂戴してなどとは思わない。むしろ喜んでやらせていただき、子どもたちに笑顔になってもらいたい。

人と人とが触れ合うことで素敵な化学変化が起こるのである。動画があるから便利ではあるけれども、動画を送った三重県と山形県の子どもたちにも直接会って話ができる日が来ればいいなと思ってはいる。両校とも拙宅からは遠い場所の学校なので、当面は動画で我慢していただくとしよう。

木村達哉

追記
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