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興南・門林良和先生の受賞を祝う

2024.03.25(月) 07:00

3月25日。興南アクト部を立ち上げた沖縄・興南中学校高等学校の門林良和先生が沖縄タイムスの教育賞を受賞されたというので、祝賀会に参加させていただいた。門林先生は大阪府岸和田市出身で、沖縄に移住して随分経つというのに相変わらずの関西弁である。

興南アクト部は、首里城を訪れる修学旅行生たちに興南の生徒たちがガイドを務めるなどして、多くのメディアに取り上げられている部である。詳細はこちら。沖縄テレビ放送に取り上げられた際のサイトだが、活動内容がよくわかるのではないか。受け入れた修学旅行生はすでに1万人を超える。

門林先生とはちょくちょく一緒に食事をしたり、あるいは時にはご家族と愛犬の散歩をしたりして親しくさせていただいている。教育賞を受賞されたということで、さぞかし奥様やお子さんたちもお喜びになっていることだろう。

私が教員をしているときは「探究」が学校にはなかったし、そもそも灘校は生徒たちが自由に探究をしている場所だったので、私の教育史に「探究」という言葉は存在しないのだけれど、お付き合いをしている先生方の中で「探究」を熱心にされているのが灘校の池田先生とこの門林先生である。つまり、私にとって「探究の先生」はこのお二人である。

探究は人が主体的に行う学びである。広辞苑にもそう書かれている。だから文科省が上から探究を押し付けることには違和感を持っているのだけれども、少なくともこのお二人については「探究とはこうだ」を生徒に押し付けることなく、むしろ生徒たちと一緒に探究されているように感じる。

一緒にガイドをしたり、一緒に福島を訪れたりし、生徒たちだけでなく先生方自身も学び続けている姿勢が顕著である。文科省のおっしゃる「探究」がどのようなものかはわからないが、そもそも探究という言葉の意味からすれば、そうあるべきなのだろう。

草の根的に縁の下で努力している人がステージに上がる瞬間は、見ていてなんとも言えない清々しさを感じる。門林先生の今回の受賞は心から嬉しい。普段はお互いに軽口をたたき合っている仲なので、面と向かっては言えないけれど。受賞したからこれで終わりというものではないので、これからの門林先生と興南アクト部に注目し続けよう。

木村達哉

追記
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