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自由

2024.03.28(木) 04:00

3月28日。そういえば熊本県の先生からお手紙をいただいていたことを思い出して、返事を書いた。県立中学校高等学校にご勤務だったが、思うところがあってご退職になった。人生は一度きりなので自分が決めたとおりに生きればいいのである。

人は早期退職と呼ぶかもしれないが、私などは57歳の退職でもかなり我慢したほうで、本当ならその前の高3卒業時、つまり51歳のときに退職してもよかったのだ。が、まだ我が子たちの大学授業料を年間に250万ほど納入しなければならず、退職する勇気が持てなかったのである。早期どころか遅すぎるぐらいであった。

熊本の先生からの手紙を読み、おいくつかは存じ上げないけれども、人間ってのは人生の後半になると学びたくなるものだなぁと改めて思っている。若い頃は遊んでいたいとか寝ていたいとか思ってあまり勉強に勤しめない人であっても、ある程度の年齢になるともっと知りたい!もっと学びたい!という気持ちになる。

それはやはり死を意識するからなのだろう。残った時間を考えるに、未熟な自分のままでは死にたくないなと思うのではないだろうか。退職した先生がスペイン語を始めたとか、数学を中1から勉強し直しているとか、ご自分の教科とは無関係の勉強を始められるケースが多いように思う。

自分の息子や娘が幼いとなかなか自分だけの時間を勉強に割くことは難しい。私も子どもが幼かった頃は風呂に入れたり夜泣きをする子どもをおぶったりしながら、本を読みたいなぁ、映画を見たいなぁ、旅に出たいなぁなどと考えたものである。

子どもが手を離れ、ようやく自由が手に入ったと思ったのにそれでも朝から夜まで働く自分の生活を見直すことになるのだろう。教員不足の折にケシカランと言う人もいるだろうが、個人がどう生きるかと日本社会とは関係ない。こう生きてやるぞと真剣に思ったら、その道を自由に選べばいいのである。書くまでもなく、カネが入ってこないで野垂れ死にする自由もあるのだけれども。

木村達哉

追記
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