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灘校の元同僚が家に来るというので

2024.04.11(木) 09:00

4月11日。灘校の元同僚から連絡があり、日を決めてぜひ会いたいとのことであった。しばらくはあちこち動くのだけれども月末なら大丈夫と申し上げて会うことになった。要は英語の指導法について聞きたいことがあるらしい。

進学校で働いていると業者やら他校の先生やらからさぞかしこの先生は凄いのだろうと誤解され、そうこうしているうちに本人まで勘違いを始めるというケースが多々ある。そうなると手に負えないわけで、指導が大して上手くないのに上手いと思い込み、よって成長しなくなる。

被害者は子どもたちである。成績が伸びなければ自分の指導法が間違っているのではないかと思うのが一般的なのに、自分は凄いと思い込んでいるものだからたちが悪い。そういう教師は子どもたちが責め、職員室で生徒たちの悪口を同僚に言う。23年間、職員室で何人もそういう教師を見てきた。

生徒が利口な場合には被害が小さくて済む。なぜなら利口な生徒はそういう教師を見限って、自習を始めるからである。すぐに塾に走ったりせず、自分の弱点を自分で分析し、然るべき教材を書店で選び、そして自習をする。要は探究である。

被害を受けるのは真面目で、教師の言うことに対して無批判に従うタイプである。いくら頑張っても成績は伸びず、それでも自分が悪いと信じ込んで、従ってはいけない指導に従い続ける。そういう生徒を生み出さないために、教員はしっかりと学び続けねばならないのである。

灘校の元同僚は退職した私の家にまでやってきて教えを乞うということだから、大したものだと思う。言うまでもなく私の指導が超一流ということはないので、あくまでも参考にし、自分の指導に生かせられるところをカスタマイズすればいいのである。大事なのは謙虚に人に聞くという姿勢である。

なお、キムタツチャンネルで新中学1年生に向けて、これからの中学高校の6年間で失敗しないための考え方について話したので、参考にしていただければ幸甚である。生徒とその保護者に向けて話をした(こちら)。

木村達哉

追記
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