4月19日から20日にかけて、３年連続３回目の高知高校訪問。いつも高知駅前の高知ホテルという小さなホテルに宿泊することにしている。理由は１つ。窓から見える志士たちの像である。

武市半平太、坂本龍馬、中岡慎太郎の像を見ていると、彼らが生きて今の日本や日本人を視たならばなんと言うだろうと思うに至る。また、巨像を見上げるのは今の自分を振り返る良い機会なのである。それだけでも高知に来る価値があるというものだ。

高知高校はこの春から校長先生が替わられた。校長室でしばらく話をしていたが、やはり話題は少子化になった。高知も人口が毎年およそ１万人ずつ減っていき、現在は66万人を割り込んだらしい。これからどうやって私学は生き残っていくかという話になった。

担当のM先生から、私のために作ったというトートバッグを頂戴した。やなせたかし先生のイラストを中央にほどこしたバッグで、上部には「キムタツ」と記されてある。ありがたいけどなんだか使うのがもったいないなと笑いながら、会場の体育館へ向かった。『新ユメタン』を使っている高１生徒たちが迎えてくれた。

講演終了後は高３生徒たちに英語の授業をし、そしていつもの流れで「たっすいがはいかん」と言いながら先生方との楽しい懇親会を持つこととなった。すっかり顔見知りとなった先生方と笑顔を交わし合うのは充実した時間であった。

この訪問の直前、西大和学園時代の元同僚で同校の元校長であったＩ先生の急逝を伝えられていたものだから、少し気持ちが弱っていたのだけれども、高知の生徒たちと先生方にしっかりしろと言われた気持ちになった。私の講演や授業が皆さんのお役に立てば嬉しく思う。

次は11月1日、また同校を訪問する。今度は講演の翌日にゴルフをしましょうと言われて頬が緩んだ。年に２回、同じ学校を訪問するのは、アドバイザーを務めている興南高校を除けばあまり無いことだけれども、なんだかこちらが元気をもらえる高知にはこれから幾度も足を運ぶことになりそうな気がする。お世話になった先生方には心から感謝申し上げます。

木村達哉

追記
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