4月21日。ここのところ訃報ばかりが入ってきて精神的に少し参っている。西大和学園時代の元同僚で、同校の校長を務めていたI先生が亡くなったと教え子からLINEが入った。彼とは飲みに行ってはよく喧嘩をした。20代後半は時間を共有することが多かった。拙い教育論を文字通りにぶつけ合った。
私より1つ年上で、西大和学園を退職する際には「木村君に教頭になってもらいたいと思っていたのに」と言われた。そういうのはもっと早く言うべきやったなと笑うと、また一緒に仕事をする機会があればええねんけどなと彼は寂しそうに俯いた。今にして思えば、西大和学園創成期の戦友だった。ご冥福を祈ろう。
河合塾のK君が3月末に亡くなったと、彼の先輩である河合塾のMさんからメールが届いた。は?と声が出た。夕餉の支度をしている家人に報告したところ、彼女も目を丸くしていた。灘校を退職した後、K君と私と家人とで毎月ゴルフをするのが楽しみだった。
私と同じで太っていたので、脳梗塞とか心筋梗塞とかには気を付けないとあかんよと注意を促していたのに、突然この世から消えた。私がドライバーを打った直後にかけてくれる「ナイショオ!」が耳から離れない。多くの学校の現状をよく教えてくれた。非常にお世話になった。とてもいいやつだった。
K君は、河合塾からも本を出してくださいよと言ってくれていた。彼から最後に届いたLINEは「河合塾から出していただく本の企画書を練って持ってきますので、しばらくお待ちください」だった。彼からの「企画書ができました」を待っているのに。K君、早く持ってきてくれよと、LINEを見ながら独りごちている。ご冥福を祈る以外にないのが辛く、悲しい。
人生の舞台は突然幕を下ろす。そんな当たり前のことをI先生とK君が改めて教えてくれた。
木村達哉
追記
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