4月27日。灘校時代の元同僚が拙宅に来てくれたので、指導計画について、教材について、昨今の少子化について、2時間ほど話をした。学校の様子を聞いて、皆さんそれなりに大変なんだろうけれども、それでも進学実績を出し続けているのは相変わらず凄いなと思いながら話を聞いていた。
下村元文科大臣が無理やり小学校に英語を導入したせいで英語嫌いが増えている。ある学校を訪問したときに、中学に入ってくる時点で英語が嫌いという子どもが増えていて、非常に指導がしづらいという話を伺った。動画でも話した(こちら)が、まともな英語塾にでも行かない限り、そりゃ苦手とか嫌いとかになるのも無理はない。
が、灘校に来る子たちの多くは小学校時代に英語を勉強していない。つまり、英語は中1スタートであるので指導はし易いという話になった。中1から『新ユメタン⓪』と『5ステージ英文法完成』で単語と文法を鉄板にしているので、検定教科書は極めて易しく読めるとのことだった。
中学時代に『新ユメタン①』、つまり共通テストレベルの単語を(というより同単語集の各フレーズを)英語から日本語に直したうえで、オーバーラッピングやシャドーイングを経て、日本語から英語に直すことができれば、というより多くの進学校がそうしているのだが、東大に合格するかどうかは他教科の問題もあるが、少なくとも英語では苦労することはなかろうという話になった。
高1からリスニング指導を毎日行い、高2からはライティングで点数を落とさないように指導すればほぼ完成であり、後は理科と社会次第ということになるだろう。もちろん、『新ユメタン⓪』『新ユメタン①』『新ユメタン②』『新ユメジュク』の3600語程度は、載っているフレーズを英語から日本語に、日本語から英語に直せる力は必須なのだけれど。
大阪と兵庫はこれからかなり人口が減るので、灘校といえども閉校のリスクはあるのだけれども、そうならないように先生方は指導計画を常に立てながら指導しておられるようである。近いうちに今度は飲みましょうと言って帰って行かれた。久しぶりの灘校トークを楽しんだ。
木村達哉
追記
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