BLOG / ブログ /

  1. HOME
  2. ブログ
  3. 余暇の強迫観念

余暇の強迫観念

2024.05.03(金) 09:00

5月3日。世の中はゴールデンウィークである。余暇の過ごし方が下手な日本人と昭和時代の産めよ増やせよ時代から誹りを受けていることだけれども、昨今は、GWなり夏休みなりになると「余暇を楽しまねばならない」という強迫観念にかられる人がことさら多いように思う。

これは海外に行っても同じで、然るべき代表的な観光地に行かねばならないという強迫観念に基づいてオプショナルツアーに参加する日本人が多く、ツアーに参加すると日本人ばかりということも少なくない。さすがに若い人はネットでホテルも飛行機も予約をして、オプショナルツアーには参加しない人も増えていると思うけれども。

かく言う私も、タヒチに行くとサンセットクルージングツアーに参加し、グァム島に行くとドッグレースツアーに参加していた。言うまでもなく、日本人だけのグループが出来上がり、楽しいのは楽しいにしても、せっかく海外に出かけているのにほぼ日本人としか話していないという旅行になる。

今となってはアメリカやフランスに行ってもホテルでだらだら過ごし、飽いたら街を散歩し、疲れたらパブでビールを飲み、動物園や書店をひやかし、眠くなればホテルに戻って昼寝をするという生活になった。「余暇を楽しまねばならない」強迫観念から脱却したのかもしれない。

そんな私も今日はなんとなくゴールデンウィークであるから何かしらそれらしいことをしたほうがいいかもしれないなと突然思い立って、甲子園の拙宅から車で15分ほどのところにある大阪城に行ってきた。強迫観念からは脱却していなかったのである。

相変わらず余暇の過ごし方は難しい。ただ、難しいと思っている間は、その強迫観念から脱却していないということなのだろう。GWであれ、夏休みであれ、お盆や正月であれ、いつも同じ心持ちで過ごせる人生の達人でありたい。明日は休みなのだからどこかに行かねばならないなぁと思っているうちは未熟なのだろう。

木村達哉

追記
メールマガジン「KIMUTATSU JOURNAL」を火木土の週3通無料配信しています。読みたいという方はこちらからご登録ください。英語勉強法について、成績向上のメソッドについて、いろいろと書いています。家庭や学校、会社での会話や、学校や塾の先生方は授業での余談にお使いください。