5月9日。受験において保護者にできることは何ですかというのはよく尋ねられる質問で、先日あるところで講演をした後にも市議会議員をやっているという男性からその手の質問が飛んだ。家ではちっとも勉強しないんですよと笑っておられた。

親にできることは無い。勉強に関して言えば。たとえば私は英語の成績を上げることに関してはかなり自信を持っている方だけれども、だからといって息子や娘を教えたことはほとんどない。向こうがアドバイスを求めてきた場合は別だが、そうでなければ静観するに限る。西大和学園でも灘校でも、親が口出しして成功した子どもをひとりも知らない。

この本は保護者向けに書いた本で、灘校時代にお会いしたさまざまな保護者の事例を紹介したものだけれども、この親は上手いなと思う保護者には共通点がある。しっかりと子どもを見ているのである。詳細は、興味のある方は本書を手に取って、多くの保護者の成功例と失敗例を読んでいただきたい。

こちらの動画で話をしたところ、多くの先生方からPTAに紹介していいかとご連絡を賜った。世界に向けて（といっても日本語で喋っている以上は日本人限定なのだけれど）配信しているので、煮るなり焼くなりご自由に利用していただいて構わない。

で、動画内で話したとおり、勉強に関して親にできることは無い。無いどころか、下手に手出ししようものなら家庭内炎上の憂き目に遭うのは間違いない。文字どおり、木の上に立って見ておくしかないのである。

ただ、それでも間接的にできることはある。動画がお役に立てば嬉しいし、こちらの山口県のイベント（保護者と子ども対象）でもお話をさせていただこうとも思っている。

木村達哉

追記
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