6月1日。今まで使っていたNECがパソコンだけでは動かなくなってしまった。いや、この日本語がわからない人のために書くが、コードを抜くとその瞬間に消えてしまうのだ。聞くと、バッテリーがストライキを起こしているのだという。
朝から晩まで働かされ、寝ている間ぐらい電源を落とせばいいのに付けっぱで、また翌朝早い時間から働かされる私のパソコン。まだ新しいのを持ってきてもらって2年ほどしか経っていないのに、この体たらくである。しっかりしろよ、なにをやっとるんやと言いたい。
いつもお世話になっているKさんに聞くと、バッテリー交換すれば大丈夫ですとおっしゃる。が、2週間ほど預かりたいとのこと。いやいや、そんなことをしたら私が自由になってしまうじゃないか。幸せになってしまうじゃないか。なんならスマホも持っていってくださいって言いたくなるじゃないか。
というわけで、もう1台をサブとして買うことにしたのだ。こういう場合、車の修理のようにパソコンにも代車ならぬ代パソコンがあればいいのにと独り言ちながら、レッツノートというのを持ってきてもらった。レッツノートと言うぐらいだから「注意しよう!」と思いながら箱から取り出した。
シルバーに輝く車体、否、パソコン体。電源ボタンは横にスライドする式なのか、ほおほお、これはNECとは違うねんな、なるほどね。お、なんだか立ち上がるときの音が違うね。これだけで癒されそうになるよね。へぇ、Windows 11ってのはこういう感じなの。そうか、ほお、いいじゃないか。
そんなことを言いながらWordやExcelなどを開いてなんとか設定を済ませ、いよいよ使えるように…あれ?メールが送れない。これはどうしたらいいのかな。ここにPWを入れてと。そうすると、あれ、やっぱ動かないわ。とするとバンと叩くしかないけど、レッツノートやからなぁ。注意しよう。
結局、シルバーのパソコンは使わぬまま置いてある。木村達哉事務所のネット担当であるY君が月曜日にやってくれることになった。LINEで「ごめん、やってほしい」と送ると、彼らしい笑顔いっぱいの文章が戻ってきた。大丈夫、僕がやりますから安心してください、と。
英語が話せるとかドイツ語もちょっとはできるとかより、パソコンの設定が自分でできる私が欲しい。新しいスマホを買ったといっては灘校生に設定させていたのが裏目に出たのだろう、自分では凡そ何もできないままこの歳になってしまった。月曜日はちゃきちゃきと設定するY君を、私はきっと羨ましい目つきで見つめることだろう。
木村達哉
追記
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