6月5日。「長崎は今日も雨だった」を歌いながら、伊丹空港から長崎空港へ、そして佐世保までやってきた。『ユメタン』や『ユメジュク』などをお使いの長崎県立佐世保北中学校・高等学校を3年ぶりに訪問し、生徒たちに講演を行った。東大や九州大などを目指す生徒たちは熱心に私の話に耳を傾けてくれた。今は佐世保駅前のホテルでこれを書いている。
沢目先生や朝子先生が笑顔で迎えてくださり、いよいよ体育館へ。高3年生たちに向けて、来年2月に受験する入試で成功し、志望大学に入学するために大切な要素を、自分が灘校の学年主任だった頃に生徒たちに話した内容を踏まえて、話した。共通テストと個別試験(俗称は二次試験)とでは迎える際の意識が大きく異なることも含めて。
また、生徒たちが東大をはじめとする大学に入学したとしても、それで幸せな人生が保証されているわけではない。いわゆる「東大までのヒト」は思う以上にたくさんいる。そんなことにならないよう、入ってからの意識として大切なことも、灘校生たちに話していたことをそのまま紹介させてもらった。
終了後は控室に多くの生徒たちがやってきて、さまざまな質問を私にぶつけた。入試のこと、英語のこと、そして将来のことを。いずれにしても、力をまとわないとどうしようもないのだから、今は努力して志望大学の入学式に参列することを考えるにしても、問題はその後である。メディアは東大生!天才!などと騒ぐが、頭の悪い東大生も少なくない。
合格後もしっかりと学び、弱者に自分の力を役立ててもらえるよう努力するのが人間というものだという話を、エピソードをまじえてそれぞれに話した。生徒たちは頷きながら聞いていた。やりたいことが見つからないという生徒には、なにより見つけようと努力することが大切である旨を話した。自宅と学校の往復だけでは何も見つからないよと申し上げた。
ウェルカムボードの文言が学校来訪時と退出時で変わっていることに気づいたが、こういう粋なことをしてもらうと嬉しくてたまらない。「来年も待っています」ということだから、次は今の高2生たちにも話をする機会があるのだろう。来年の今頃にまた佐世保に来ることができるのかなと楽しみにしているところである。
木村達哉
追記
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