6月9日。宮里藍サントリーレディス最終日が六甲国際ゴルフ俱楽部にて開催され、大里桃子プロが3年ぶりの優勝を飾った。プロスポーツといえば野球場には子どもの頃から何度も足を運んでいる私だが、プロゴルファーのプレーを間近で見たのは初めてであった。そう、今日はギャラリーとして参戦(この場合は参加という言葉が適切だとは思うが)したのである。
会場に着き、ゲートをくぐると朝8時前だというのに熱気に包まれていた。たくさんのキッチンカーを見ながら「こんなのがあるんやな!」「ひっぱりタコ飯がある!」「プロの練習を見ましょう!」「そうしよう!」などとはしゃぐ私と家人。パター練習をしている河本結プロ。アプローチ練習をしている小祝さくらプロ。何人ものプロたちが練習エリアでコーチやキャディーとともに真剣な表情であった。
プロゴルファーが私の2メートルほど前にいる。彼女らの息づかいが聞こえる。コーチの声が耳に届く。刺激的な時間であった。練習風景だけでもかなりいい勉強になった。そうか、こういう練習が要るのか、ああいうふうに練習をするのか、そんなことばかり家人と話しながら、いよいよ1番ホールにやってきた。ここからは写真を撮ることができない。
岩井姉妹、河本結、鈴木愛、原英莉花、山下美夢有…テレビで毎週のようにお会いしている女子プロゴルファーたちのプレーを堪能した。こんなにもドライバーが飛ぶのか、こんな大きい音がするのか、あのバンカーから向こうのグリーンに乗せるのか、このアプローチを寄せるのか、ずっと感心、否、ずっと感動し続けていた。終わった後はくたくたになった。
本物を観る機会は貴重だ。演劇にせよ、絵画にせよ、風景にせよ、本物はやはりどこか感動的で、エネルギーを供給してくれる。インターネットが30年ほど前から普及し世界は小さくなった。おかげで本物に間接的になら触れることができるようになった。そしてそれでもいいんじゃないかと思う人たちもいる。
が、私は本物に触れたい。いつかは本物のオーロラを観てみたい。いつかは本物の氷河を観てみたい。いつかは本物の平原を走るライオンやキリンを観てみたい。いつかは、いつかは、いつかは。
今日は本物を観た。自分も本物に近づきたいものだという気持ちが強くなったという点で、いい日になった。そして、いつかはプロと一緒にラウンドしてみたいなと強く思う。実際にその日が来たとき、このヒト下手くそだなぁと思われないよう、文章や外国語だけでなくゴルフにも全力で取り組もう。
木村達哉
追記
メールマガジン「KIMUTATSU JOURNAL」を火木土の週3通無料配信しています。読みたいという方はこちらからご登録ください。英語勉強法について、成績向上のメソッドについて、いろいろと書いています。家庭や学校、会社での会話や、学校や塾の先生方は授業での余談にお使いください。