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『まるまる反復英文法総復習(基礎編)』

2024.07.02(火) 06:00

7月2日。昨日のポストに書いたとおり、『まるまる反復英文法総復習(基礎編)』の原稿を三省堂に送り終えたので、今日からまた次作に取り掛かった。基礎編の次は標準編なんだろうなと思いながら、編集者にはもうちょっと気の利いたネーミングはありませんかねとメールを送ったところである。返事が届いて、結局「標準編」に収まりそうだ。

言葉を学ぶ際、ルールは極めて重要である。英文法が要るか要らないかの議論をしているのは素人さんたちで、プロの方で文法なんてと言っている人をひとりも存じ上げない。動詞の形、名詞の形、形容詞の形など、覚えるというより理解することのほうが多いのがルールというもので、それを無視して言葉を使うと「コイツハアホナノカ」と思われるのは確実である。

『まるまる反復英文法総復習』の場合は2冊から成る予定で、上記のとおり「基礎編」と「標準編」に分けることにした。ここで問題になるのは、なにが基礎でなにが標準なのかということである。文科省は中学英語やら高校英語やらを分けたくてしょうがないようだが、そんなものは私立中学や高校では完全に無視して教えている。中2であろうとも過去完了進行形や完了不定詞やifを使わない仮定法までがちがちに教える。そのほうが理解しやすいからだ。

文科省もさすがにようやくまともな人が担当になったのか、中学でも仮定法や過去完了や完了進行形を教えることになったようだ。道路交通法であっても刑法や民法であっても「ここまでは基本編ね」なんて区別は無い。日本語(国語)にも無いと思うのだが、英語にはなぜか中学用ルールと高校用ルールが存在し、以前から意味不明だなと思っていた。

で、『まるまる反復英文法総復習』だが、そうは言っても本の厚みとページ数の関係で、基礎編には「この程度は知っておかないと英語のイロハもわからんでしょう」という内容を、標準編には「基礎編だけだと大学入試にはさすがに厳しいんじゃないのかな」という内容を、それぞれ押し込めることにした。したがって、完了不定詞や完了助動詞などは後者に入れた。

音声や単語をアプリでピックアップしてくれるという三省堂の本気が感じられる。10月の出版が楽しみでならないが、なによりも多くの学習者に愛される教材になればいいなと願っているところである。

木村達哉

追記
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