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試験のための外国語学習もいいけれど

2024.07.03(水) 10:00

7月3日。ここのところ黒田龍之助先生の本を立て続けに読んでは外国語学習熱を高めている。もっと早くに英語以外の外国語について学ぶべきだったなと思いながらではあるが、生きているうちはなんでも勉強である。多言語を学ぶことでどんなメリットがあるのですかと問われるかもしれないが、メリットがあればやるという姿勢ならやらずともよろしい。

知らないことはなんでも知りたいと思う心持ちが人生を面白くするのである。言語は人がコミュニケートするための道具だが、たとえば日本人はニワトリの鳴き声を「コケコッコー」と聞き、イギリス人は「クックドゥードゥルドゥ」と聞き、フランス人は「ココリコ」と聞き、中国人は「オゥオゥオゥ」と聞く。面白いなぁ、国によってニワトリの鳴き方が違うのかなぁなんて思う。外国語学習は面白がってナンボだ。

生徒時代は試験のための勉強だったから実につまらなかった。高1のときにどっぷりとはまった哲学や心理学は、授業後の確認テストがなかったぶん、あるいは先生方からの圧力がなかったぶん、極めて面白く勉強ができた。フロイトやユング、キルケゴールやニーチェからさまざまなことを学んだ。授業中の読書には先生方が目をつぶってくださった。

いろんな外国語を学ぶ感覚はそれに近い。黒田先生の本たちは押しつけがましくない。覚えろとも学べとも命令しない。だからこそ学ぼうという気持ちになる。英語や日本語の勉強はきっとこれからも続けていくのだけれども、今やっているドイツ語が終わったらポルトガル語へ、イタリア語へ、中国語へ、緩く薄くつまみ食いしてやろうと思っている。

黒田先生の本は『ロシア語だけの青春』(こちらに書評を書いた)が初めてだったけれども、外国語をかじっている人たちにはぜひ手に取っていただきたい。テストのための外国語もいいんだろうけれども、外国語を話している人たちを知りたいとか、言葉の多様性を知りたいとかいった向きには超が付くほどお勧めである。

木村達哉

追記
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