7月6日。静岡でKID’S ENGLISHという塾を経営されている金谷さんが主催する英語指導者たちの勉強会。泊まりで研修をするのだから、集まるのは驚異的に熱心な指導者ばかり。悪い言い方をするなら変態的指導者ばかりである。富士山を背後に控える研修施設に到着したのが13時頃。ほとんど休むことなく第一部が始まった。講師は私である。
今回のテーマは「生徒の成績を伸ばす指導者とは」。同じ教材で同じことを教えていても、生徒の学力を伸ばす指導者とそうでない指導者がいる。その違いを分析すれば、それなりに指導の方向性はわかるというものである。この先生と触れ合っているとやる気がわいてくる、この先生と話していると勉強したくなる、そういう指導者でありたい。
第一部では英語の具体的な指導法というよりも、生徒たちのモチベーションやエネルギーを刺激する方法について、自分の経験に基づいて話した。静岡、岐阜、関西、九州などからお越しの先生方はみな驚くほど熱心にメモをとっておられた。塾の経営者が多かったが、学校の先生もいらっしゃった。
第二部は英語の土台から始まって、英作文(日本語の加工と自由英作文)に至るまでの、つまり低学年から高校高学年までの道筋について、教材を使いながらかなり具体的な話をさせてもらった。特に塾の場合には週に一日しか顔を出さない生徒の成績を上げねばならない。どこまでを塾でやり、どこから自宅でやるかを明確に指示しなければ失敗するだろう。
およそ4時間の研修を終え、今度は希望する地域の生徒たちや保護者の皆さんに講演というかセミナー。遅い時間から始まるものだったのであまり参加されないんじゃないかと危惧していたが、どうしてどうして、小学生を含めて100人ほどがいらっしゃった。英語の勉強方法について子どもたちにもわかるように話したが、大人の方々もここかしこで大きく頷いておられたので、外国語を子どもに勉強させるだけでなく自分も勉強しなおしたいという方が増えればいいなと思っていた。
泊まりの研修、コロナ前は開催されていたのだけれど、オンラインでなんでもできるようになったからか随分と数は減ったように思う。しかし、全部が終わってから缶ビールを片手にあれこれ話をする時間も含め、極めて有意義だと強く感じた。疲れたなぁ、でも充実していたなぁ、頑張ったなぁという気持ちがβエンドルフィンを分泌させるというものである。
皆さんが笑顔になっておられるのが何より嬉しい。少子化で塾経営も学校経営もかなり大変だし、これからさらに大変になっていくのだけれど、こういう熱心な先生方と子どもたちの未来は決して暗くないのではないか。私の経験や指導がお役に立てるのであれば欣幸の至りである。
木村達哉
追記
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