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東大英語リスニング

2024.07.26(金) 09:30

7月26日。アルク編集者から連絡があり、『東大英語リスニング』と『東大英語リスニングSUPER』の2冊が増刷とのこと。久しぶりに帰ってきた甲子園球場近くでええじゃないか踊りを舞う日となった。お買い上げくださった方々にはお礼申し上げたい。

同書を出版した当時、教学社から出ているいわゆる赤本にも東大のリスニング本はなかった。では東大受験生は何をしていたかというと、CNNなどのニュースを聞いている生徒が多かった。灘校に赴任し、東大では毎年出題されているのにそのための本が一冊もないということで、たまたま知り合ったアルクの編集長に書いてくれと掛け合った。

が、断られた。たかだか毎年8000人しか受けない東大である。そのためだけに本を作っても売れないとの言い分であった。しかし、一冊もないのだ。もしかしたら毎年8000冊売れる本になるかもしれないじゃないかと言ったのだが埒が明かない。あきらめかけたのだけれども、想いが通じた結果、アルクが出してくれることになった。

それ以来、高2までに仕上げたい『東大英語リスニングBasic』を含め、毎年6000部ずつ売れるシリーズとなった。編集長は現在別の会社におられるが、私に会うたびによかったよかったと言ってくださる。彼がいなければこのシリーズも『ユメタン』シリーズも日の目を見なかったのだから、Sさんには深く感謝している。

途中で東大のリスニング問題の選択肢が4択から5択になり、さらにはアメリカ英語だけでなくイギリス英語やオーストラリア英語での放送も行われるようになったので、今の『東大英語リスニング』シリーズはどれも改訂版、つまり東大入試に合わせた形にリメイクしたものである。問題を解くだけでなく、音読をしたり語句を暗記したり、やることは多い。しっかりしゃぶり尽くしてほしい。

リスニングが苦手だった私がこんなにもリスニングの本を出しているのは、自分で言うのもナンだが、然るべき時期にしっかりと阿呆みたいにリスニングをやったからだと自負している。ちょっとやったぐらいで聞き取れるようになるようなものではない。昨日より今日、今日より明日と、毎日やれば0.1ミリずつ前に進む。やらないと1センチ後退する。毎日絶対にやるのだと心に誓って、その自分との約束を守ってさえいれば必ず聞き取れるようになる。必ず。

木村達哉

追記
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