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広島平和記念日に思う英語を学ぶ意義

2024.08.06(火) 09:00

8月6日。広島平和記念日。1945年の今日、広島上空でアメリカが落としたリトルボーイが数多くの人間を瞬時に殺し、そのあと何年間にもわたって殺し続けた。3日後には長崎でファットマンが炸裂した。平和記念公園を毎年この時期に訪問するが、極めて暑い広島の夏をさらに熱くした原爆から逃げる人々の気持ちはどんなだったろう。

沖縄で活動しているというと基地問題や沖縄戦が話題に上がるが、戦争で壊滅したのは沖縄だけではない。広島、長崎、東京、大阪など、日本各地に原爆や焼夷弾が落とされ、私の祖父をはじめとする多くの人々が命を落とした。今となっては平和ボケと政治無関心を決め込む日本人だが、政治家のミスジャッジが招いた戦争であることを忘れてはならない。

広島、長崎や沖縄では英語を学ぶ価値が高いと私は思っている。広島では、長崎では、沖縄では、こんなことがあったのだということを海外の人々に伝えるために、英語を学んでおかねばならないのではないか。学校では英語で自分や家族について話す練習をするのもいいが、故郷の歴史について話せるようにしておくべきではないか。

AIがあるのにどうして英語を学ぶのですかとよく尋ねられる。そりゃAIを使うなら使っていいし、ツールとしては極めて優秀である。誤情報を発信することも多々あるが、単一のAIを使用するリスクを冒すことがなければ、つまり複数のAIを使うのであれば、その誤情報もかなり訂正することができる。しかし、英語を学ぶ意義はAIとは無関係である。

人は人の言葉に影響を受ける。人が話したり書いたりした内容を見て、心を動かせるのであって、機械が表示した英語を見て感動したり刺激を受けたりすることは普通は無い。表情を伴う人だからこそ、訴えかけるエネルギー量があるからこそ、伝わるものがあるのだ。AIがあろうと、しっかり言葉を学ぶべきだと私は考える。

広島市長の次の言葉に大きいエネルギーを感じた。
世界の為政者には、広島を訪れ、そうした市民社会の思いを共有していただきたい。そして、被爆の実相を深く理解し、被爆者の「こんな思いは他の誰にもさせてはならない」という平和への願いを受け止め、核兵器廃絶へのゆるぎない決意を、この地から発信していただきたい。

私は為政者ではないが、今年は10日に広島を訪れる。原爆ドームから平和記念公園まで歩き、当時の熱い思いをした被害者の方々の思いを感じたい。その後に行われる広島の先生方との勉強会では、例年同じことばかり話しているのだけれど、英語を勉強する意義を子どもたちに伝え続けてほしいと訴える心算である。

木村達哉

追記
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