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大阪桐蔭と興南の試合を観戦して

2024.08.08(木) 09:00

8月8日。進学アドバイザーを委託されている沖縄の興南学園が甲子園に出場するというので、準備運動をしていたのだけれども全くお声がかからない。智辯学園からアルプスへのお誘いがあったというのにケシカラン連中だなと思っていたら、前日になって球場に来ませんかというLINEが同校のT教頭先生から届いた。

まるで心の声が聞こえたかのように。

昼前に眼科の予約が入っていたのだが、朝8時プレイボールということだし、延長戦になるなら途中で出ればいいかと思い、スキップしながら甲子園球場まで出かけていった。二日連続のアルプススタンドは初めてである。

優勝候補の大阪桐蔭が相手。こりゃえらいことになったなぁと思っている選手もいたかもしれないが、そんなことを考えているとたいていは負ける。どんな相手であっても常に見下すぐらいでちょうどいい。見下すといっても油断をすると負けるので、細心の注意を払いながら、でも相手に飲まれないことである。灘校野球部監督時代、生徒たちに語っていたことだ。

そうは言ってもやはり大阪桐蔭は強く、そして速かった。ボールまわしも送球も野手の動きもなにもかも。圧倒的な差は誰よりも選手たちが感じていたことだろう。点差以上の開きを、スタンドからも感じた。試合後に我喜屋監督と元ソフトバンク投手の島袋洋奨コーチに連絡をしたが、二人とも「力不足だった。でも目標ができたので出直す」とおっしゃっていた。

最後のバッターがダブルプレーに倒れ、興南の中には泣いている生徒たちもいたけれども、精いっぱい練習をし、堂々と試合に臨んだのであれば胸を張ればいい。結果は大切だ。だけれども、頑張ったところで相手がいる場合には如何ともしがたいものだ。相手だって精いっぱいなのだ。精いっぱいと精いっぱいがぶつかるからこそ、心が動くのである。

これで野球をやめる生徒たちもいるかもしれないが、次のステージに進んでも仲間たちと一緒に戦ったことを胸に、また精いっぱい努力していってもらいたい。人生は勝ち負けではないという人もいる。が、私はそうは思わない。長い人生という試合においては、今度は最も強敵である「自分」や「甘え」という相手に勝てるよう、気合い十分で生きていってほしいな。

木村達哉

追記
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