8月16日。ようやっと熱が下がった。子どもの頃から体が弱くて死にそうな思いを何度もしているので、こういう病気になったときに最初に考えるのが「死ぬか否か」である。そりゃ病気というのはしんどいのだけれど、死なないのであればなんてことはないと割り切ることができる。寝ていれば治るだろう。
ぜん息がきつかった頃、中学生から大学2年生ぐらいだろうか、その間は発作が怖くてしょうがなかった。何しろ発作が出てしまうと最低でも三日間は身動きが取れないし、横になることもできない。人間、横になると呼吸がしにくくなるのだなということを初めて知った。椅子に座って前傾しているほうが楽なのである。
大学生のときに良い吸入薬が出たようで、医師から受け取ったときは逆に大丈夫かと心配になった。なにしろ三日か四日は動けなかったものが、その薬を吸い込んだらたちまち呼吸が通常モードになるのだ。これはまたすごいのが出てきたなと、嬉しいよりもむしろ体への負担が恐ろしく高いのじゃないかと思ったのである。
今回も熱は出たけれども、どうせ移動で疲れたのだろうし、最悪でもインフルエンザかコロナかのウイルスが原因だろう。ってことは死ぬことはない。ゆっくり寝ていれば数日すれば治るに違いないと思ってベッドで横になって本を読んだり、たまに起きだしてお礼状を書いたりしていたが、やはり熱はどこかへ行ってしまった。
数日も寝ていると筋力が恐ろしく落ちるものだから、今日からまたぞろ筋トレを無理のない程度に再開しよう。加えて脳のほうのトレーニングもやっておかないといきなりは執筆できないので、まずは読書から再スタート。死ななければなんてことはないんだけど、そうは言ってもやりたいことができないのは辛いので、ぼちぼち動き始める。
それにしても人間ってのは数日動かないだけでこんなにも動けなくなるものか。やわな存在だ。
木村達哉
追記
メールマガジン「KIMUTATSU JOURNAL」を火木土の週3通無料配信しています。読みたいという方はこちらからご登録ください。英語勉強法について、成績向上のメソッドについて、いろいろと書いています。家庭や学校、会社での会話や、学校や塾の先生方は授業での余談にお使いください。