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校歌と歴史

2024.08.25(日) 06:00

8月25日。甲子園の大会で優勝した京都国際高校の校歌が韓国語という話題がニュースになっていた。同校で教鞭を執っていた知り合いがいるのでそれなりに存じ上げているのだが、同校の前身は在日韓国人向けの学園である。ひと学年の生徒数が少なく、大阪桐蔭などの大規模校に比べれば部員数も少ないのではないか。改めて優勝おめでとうございます。

私の母校、関西学院大学の校歌「A Song for Kwansei」も歌詞は英語である。

That we may both receive and give,
May live to learn, and learn to live,
Kwansei, we throng. ー
To you we throng, not first nor last,
Rejoicing in your fruitful past,
Through seasons clear or overcast
Still true and strong.

大学時代は音楽をやっていたこともあり、この校歌は幾度となくステージで歌ったが、日本語の校歌「空の翼」よりも愛着がある。歌詞の解釈は意見が割れるところだが、そもそも詩というのは解釈がいくらでもできる。私が好きな「いつも何度でも」は素敵な詩だが、生と死の解釈をめぐっては議論することもできるだろう。

西大和学園の校歌は自民党の代議士であった田野瀬さんによるものである。灘校の場合は眞田範衛さん。いずれも開校に力を尽くした方々の手によるもので、然るべき思いを持って作られたのだろう。

生徒時代は校歌の意味なり学校の歴史なりにはあまり興味を持たない人も、ある程度の年齢になったらふとしたときに校歌を口ずさむものである。私などは50年も前に卒業した橿原市立耳成小学校の校歌を今でも歌える。在校生たちは、たまには体育館などに掲げられてある校歌の歌詞を見て、作られた方の想いに思いを馳せるのも一興ではないだろうか。

木村達哉

追記
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