9月21日。私の著作をディープにお使いくださっている清明学院高校(大阪)の生徒たちに講演を行った。場所は梅田スカイビル。同校の先生方は熱心な方々が多い。谷岡先生や鶴田先生をはじめ、多くの方々が私のセミナーに参加され、英語の指導法を学ばれてきた。
今日の講演のテーマはモチベーション。如何に自分の内なるエネルギー量を高めて、やる気満々に生きていくかというのは生徒たちだけでなく、我々大人にとってもかなり大きいテーマではないだろうか。時代や人生の流れを着実に読まなければ、なんとなく学校や職場に行ってなんとなく生きていると時間だけが不毛に流れていくというものだ。
これからの日本は、人口がどんどん増えていった昭和時代とは真逆の流れになる。GoogleやYahoo!で2040と打つとトップに表示されるのが「2040年問題」だが、その頃までに1500万人ほど減ることが確実視されている。つまり、16年以内に東京都の人たちが消える。関西で言えば大阪と兵庫が消えることになる。
そのときになって慌てるのはいかにも泥縄というものだ。年金制度に頼っているとえらい目に遭うのはどうやら間違いなさそうだ。計画的に人生を生きねば人生の後半が苦しくなる。子どもひとり産むだけで食費や学費で2000万円から3000万円が必要だと言われるが、給料が上がらない日本社会ではよほど潤っている人以外は怖くて子どもなど産めない。したがって人口減少はさらに進んでいく。モチベーションが低いなどとほざいている場合ではない。
彼らにとって良いことがあるとすれば、どこでもよければ大学には入れるということだろう。企業だって人材難なのだから、就職も昭和時代に比べればかなりの売り手市場である。が、その大学や企業は果たして倒産せずに生き残っていけるのか。また、企業側だっていくら人が足りないといっても無能を採用するのは自殺行為である。
そんな話をした。生徒たちはしっかり聞いてくれていたが、なにより大事なのは自分でどう生きるのかを考えることだ。彼ら彼女らが人生を深く考える時間となったなら嬉しく思う。ま、私もしっかり考えながら生きないと、残りの人生がかなり苦しくなってしまう。頑張るのは子どもたちだけではない。
木村達哉
追記
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