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執筆する前の段階として

2024.09.22(日) 09:03

9月22日。昨日はアルクの植元君がアテンドしてくれた。梅田スカイビルが会場だったのだけれど、地元の私でも変貌したキタを迷わずに歩くのは難しい。東京で働く彼は20分ほど迷ったらしい。目の前にそびえるスカイビルに到着できず、汗だくになっている彼と歩道で偶然でくわした。

清明学院高校の講演の前後に来年の打ち合わせ。私と植元君のコンビとなると講演やセミナーの打ち合わせかと思われる向きもあろうが、さにあらず。出版計画である。彼は営業部なので、言うなれば私が「創る人」で、彼は「売る人」である。本の場合には「編む人」がいらっしゃる。編集者である。

私が0から創った1を、編集が100へと編みこんでくれる。そしてそれを営業が読者に届けてくれるのである。この著者と編集と営業の三位一体攻撃的流れは、私はいくつかの版元とお付き合いをしているが、どこも変わらない。三省堂もラグーナ出版も文英堂もベネッセも講談社もKADOKAWAも、すべての版元がこの流れである。

したがって、営業にこれは売る価値があると思ってもらえないと、そもそも創る機会さえ与えてもらえない。どういう本を創りたいか、誰に向けて売ればいいのか、どういう売り方をすればいいのか等々を著者と営業がしっかりと話し合うのである。著名な先生だから無条件にというケースもあるだろうが、そんな著者の数は片手に余る。

鈍色の空を見上げながらカッパ横丁まで歩き、然るべき場所でそれなりのことを話したが、とりあえず来年創りたいと思っている3冊は実現しそうである。加えて三省堂とも話をしないといけないからかなり忙しくなるだろうけれど、物書きは営業からお墨付きをもらえないと書けないものだから、胸をなでおろして笑顔で阪神電車に飛び乗った。帰ったらさっそく原稿に、正確にはパソコンに、向かうとしよう。

木村達哉

追記
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