9月28日。帰国。行き先は、万が一のときのためにアルクの植元君や一部の友人には言っておいたが、シンガポールを旅してきた。詳細は書かないけれども、外国を歩くことで日本のいいところと悪いところの両方を見てきた。昨年はアメリカだった。その前はコロナ禍で外国に出る空気がなかったので断念。その前は台湾だった。その前年は…どこだったかな。
私が初めて本を出すにあたって非常にお世話になった方が、日本は好きなんですけどずっと日本にいるより海外で何年間か生きてみたいんですよと仰った。今年の春ぐらいではなかったか。その方は私より2つか3つ年上で、だからもうあと何年かで定年退職。退職後はどうするんですかと聞くと、海外でとのことだった。
いろんな生き方があっていいのだけれど、私も同じ考えで、せっかく地球上に生まれてきたのだからほうぼうを見て回りたい気持ちが強い。日本の全県を見てまわるのは当然としても、地球のぜんぶの国もできることなら見てみたい。そりゃそれが実現するとは思わないが、せめて日本以外で暮らしてみたい。人々と触れ合ってみたい。
生来あまり体が強くなく、医者の世話にばかりなってきた。海外で暮らすとすれば心配は薬だけである。ひどい発作はこの何十年も出ていないけれども吸入器がないと息苦しいのは日常的。また、何年か前に右目の手術をしたけれど、緑内障だけは毎日決まった分量の目薬をさしておかないといつかは失明する。それは非常に困る。
そんなことを考えていたらすでに還暦になってしまった。家族は妻とさくらだけ。彼女たちもおそらく私が腹を決めれば喜んでついてきてくれるだろうから、あとは気持ちの準備だけである。どうするどうすると言って様子を見ている間に閻魔様からそろそろこっちへ来いと言われかねないので、手遅れにならないうちに決めるとしよう。
行くのか行かないのかを。そして、行くとしたらどこにするのかを。来年の行方不明はおそらくヨーロッパ大陸。今から楽しみでならない。そのためにもしっかり仕事をする。
木村達哉
追記
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