10月12日。山口県桜ケ丘高校晃英館コースの生徒たちと保護者に講演。晃英館コースというのは中高一貫コースらしく、中1から高3までの生徒たちと、私の話を聞きたいと希望されている奇特な保護者の方々がホールにお集まりになっていた。講演のテーマを「主体的な勉強」にしてほしいというご希望をいただいていた。
私自身、英語にしても日本語にしてもそれ以外にしても自分で勉強したという気持ちが強い。そりゃ学校の先生方にはお世話になったけれども、当時の授業にはリスニングもスピーキングもなく、単に教科書を全文訳してこいという宿題を課され、それを授業中に添削するだけの授業であった。今はそんなことをしている先生はおられないだろうけれど。
高校の授業では長文読解のチカラすらつかなかった。だから自分でやるしかなかった。私だけではない。当時のクラスメイトで英語が得意という生徒はほとんど皆無だった。単語テストもあれば『構文150』の暗唱テストもあった。が、そんなので英語力が身につくわけがない。単語や構文を暗記するだけで外国語ができるようになるわけがない。
そもそもモチベーションの部分は自分で管理するしかない。赤の他人である教師に「私のやる気を上げてくれ」と言っても、そりゃいくらなんでも無理筋というものだ。教師だって自分の働くモチベーションを維持するのに必死で、他人のことなど構ってはいられないのだ。職務上無視できないので多少は協力するにしても。
自分の責任で数字を上げるものであって、それを学校に上げてもらおうとか塾に上げてもらおうとかいったメンタリティーの持ち主が数字を上げられるわけがない。生徒たちは、保護者も、頷きながら聞いていてくださった。人口が減少してダウンサイズする日本で生きていくために、英語は十分条件ではないにしても必要条件である。彼ら彼女らには自分の責任でしっかり学んでほしい。学校や教師を上手く利用しながら。
木村達哉
追記
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