10月26日。北海道で英語指導者対象のセミナーを開催した。アルクとGakkenの共催である。北海道、九州、広島、山形あたりはいつものメンバーが集まってくれるので、同窓会さながらである。顔見知りが多いものだから、新しい方々が居心地悪くならないよう気を付けながら進めることにしている。
セミナー前に中島公園にある北海道文学館に行ってきた。青森、高知、鹿児島など、時間があるとその土地にある文学館を覗くことにしている。地域に縁のある作家(小説家、漫画家、俳人、歌人など)に関する展示が充実していて心が揺さぶられる。北海道文学館ではアイヌ文学や千島文学、樺太文学などの展示を読むのに時間を費やした。
中島公園を散策し、昼食をとったらセミナーである。今回は第一部が駒大苫小牧高校の渡部先生がご自身の指導についてプレゼンをされた。同校でも『ユメタン』をご採用だが、どうして『ユメタン』なのか、どういう指導をしているかについて説明されたが、一方的なプレゼンではなくGWをまじえてくださったので深く考える機会になった。
私のほうからは英語スピーキング指導についてお話を申し上げた。英語を話すために必要な要素、トレーニング方法について説明したあとは、実際に参加者の先生方に「独り言でスピーキングをしてください」と申し上げ、あるトピックについて各自でトレーニングをしていただいた。同じ内容のものを水戸、東京、福岡でもやろうと思う。
セミナー後は恒例となった「人生の反省会」が盛り上がったのは書くまでもない。それぞれが考えていることを話したり、私の今後について聞いていただいたりしているうちにお店の方からお時間ですと告げられた。次回の北海道は2月2日。札幌国際情報高校の先生に第一部を務めていただくことになった。
セミナーというと堅苦しいイメージがある方もおられるかもしれないが、私の場合、あまり上から教えてやろうという姿勢で臨んだことはない。どちらかと言えば、灘校時代の指導や授業を紹介するけれども、皆さんで考えていただいたり、皆さんに生徒役になっていただいたりして、深く考えていただく機会を提供しているに過ぎない。
全部が全部、最初から最後まで役に立つセミナーなどあり得ないのである。それぞれの先生方が、ほんの少しでも役に立ったと思っていただけるのであれば嬉しい。
木村達哉
追記
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