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三省堂主催 東京セミナーにて

2024.11.07(木) 09:28

11月3日。三省堂が主催する東京のセミナー。60人ほどの先生方が参加され、英語が苦手な生徒たちの指導についてともに考えた。灘校ではなく、私が最初に赴任した西大和学園で悪戦苦闘したエピソードを話したが、平均偏差値が40台前半だった一期生と二期生ですでに東大や京大に合格する生徒たちの話は参考にしていただけると思う。

教科書を淡々と決められた範囲まで教えるのが多くの学校の英語指導である。私立中高の場合でもそうで、灘校のように授業のペースは生徒の習熟度に合わせて自由に調整できるところは少数派。検定外教科書を使う私学が多いように思うが、それでも「中間考査はここまで」という取り決めにしたがって授業をしているように思う。そうすると落ちこぼれが増える。

教科書のペースなどどうでもいい。当時の西大和学園の場合、高3でも大したことがなかったので高3一学期は中学の復習から始めた。高3夏休みにようやく高校英文法の範囲に入り、高校で教わる単語を1000語だけでいいからと何度も反復した。その1000語が『ユメタン①』になっている。

偏差値が低かった生徒たちが、東大だけではなく早慶や関関同立などに合格したのは、どの教科の先生も「中間考査はここまで」式にやらなかったからだと私は思っている。できないのであれば、できないところから徹底してやるという式でないと、雪だるま式にできない生徒が増えていくのは当然ではないか。

今日の勉強会でも、参加者からの質問がその手のものだったので、試験範囲が大事なのか、チカラを付けるのが大事なのかを英語科でしっかり話し合ったほうがいいのではないかとお答え申し上げた。英語力を身につけるのは大して難しくはないけれども、評価だの考査だのを中心に考えてしまうと、なかなか成績は上がらない。

木村達哉

追記
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