11月14日。今日からまた沖縄に戻っている。那覇空港を降りてタクシーに乗り込んだが、エアコンが効いていて涼しく、外気の蒸し暑さから逃げることができた幸せを感じながら宜野湾へと向かった。私が借りている家は嘉数高台公園のすぐ近くにあり、普天間基地と東シナ海の間を飛び交うオスプレイを見る毎日が始まる。

嘉数高台公園にはよく修学旅行生が訪れている。愛犬を連れて制服たちの横を通り過ぎると「可愛い！」の声が飛び交う。平和学習の邪魔をしてはなるまいと思うのでそそくさと場を離れるのだけれど、弾痕も戦士たちが戦ったトーチカも、生徒たちにとっては高い関心の的にはならないようだ。

若い人たちには、また個人で訪れる際にゆっくりと嘉数高台公園を訪れてほしいと願う。そして階段の下にある銃撃の跡に触れたり、階段を上った先にあるトーチカを覗いたり、京都の塔や島根の塔に手を合わしたり、地球を模した青い展望台（画像）から見える普天間基地から飛び立つオスプレイを眺めたりしながら、自身の人生と現代の平和について考えてほしい。

さて、今回の沖縄は特段用事があるわけではない。仙台育英学園沖縄高校の先生方との懇親会や宮沢和史さんのくるちの杜の活動はあるが、講演や面談を依頼されてはいないので、のんびりと場所を変えて執筆に励もう。本来、沖縄ではこの「場所を変えて執筆に励む」のが目的だったのだ。遊んでいないで狂うほど執筆しよう。

とはいえ、せっかくの沖縄である。友人たちも待ち構えているだろうから、それなりに楽しい時間を楽しみにしても罰は当たるまい。楽しい一週間を家族で過ごし、精神のカタルシスとしよう。

木村達哉

追記
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