12月14日。福島県アドバンスセミナーが開催され、オンラインで英語の授業を福島県の高校2年生たちに行った。国語は藤井健志先生、数学は数理哲人先生である。福島県ではこのトリオで幾度となく勉強会を行い、多くの生徒たちに福島の復興を図るためには勉強をするしかないのだと訴えてきたつもりである。
大学に入るために勉強をするのだと思っている生徒たちも多いし、確かに近視眼的に見ればそういう要素もワンノブゼムではあるのだけれど、勉強はそれぞれのレベルを上げるためにあるのだ。加えて、大学は単なる通過点である。大学に合格したからと勉強をストップさせてしまうのでは、それが東大や東北大といった難関大であっても、全く意味がない。
各自がレベルを上げ、社会に貢献することが肝要なのである。誰かの笑顔につながる勉強をするための英語であり、数学であり、日本語なのである。勉強と対策はまったくの別物である。福島県の生徒たちには勉強をしてほしくて、勉強会の最初に、大学に合格するための勉強法ではなく、英語力を上げるための方法であることを述べた。
福島に限らず、県の教育にかける予算が少ないと聞く。今回のアドバンスセミナーも以前はオンラインではなく、そして泊まり込んで行われていた。今はとてもそんな予算はなくてと指導主事の先生が申し訳なさそうにおっしゃる。心が痛い。福島県選出の国会議員は何をしているのか。福島県の議員たちは何をしているのか。
103万円の壁を壊して大学生にもっとバイトができるようにするということだが、本末転倒である。大学生がバイトなどせずともしっかりと学ぶことができるようにするのが本来の政治ではないか。バイトしやすくするための政策を喜ぶ日本でいいのかと私は思う。教育に税金をもっともっと投与して、人を育てなければならないのではないか。
こっちは権力の欠片もない市民なので吠えることしかできないが、議員の人たちにはぜひそうなる未来を作っていってほしいと切に願う。カネがないカネがないと嘆いてばかりいる学校の現状をもっとよく知ってほしい。自己投資にカネを惜しむなとはよく言われることだが、学校教育にもカネを惜しむべきではない。
木村達哉
追記
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