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子どもが殺された事件に思う

2024.12.16(月) 12:00

12月16日。北九州市小倉南区のファストフード店で、中学生の男女2人が刃物で刺された。15歳の女子生徒が殺害され、男子生徒がけがをしているとの報道。最近こんなのが多いねとよく言うが、昔からである。私が生まれた年(1964年)の8月には高島忠夫さんと寿美花代さんのご長男が殺害されている。

夕方暗くなるまで遊んでいると「コトリが来るよ」と大人たちから言われたのをよく覚えている。コトリは小鳥ではない。子取り、もしくは子盗りである。子どもを誘拐する人たちのことを、当時は「コトリ」と呼んだ。今より誘拐が身近だった頃の話だが、現在でも突然子どもがいなくなる事件は発生している。

娘との約束でいっさい孫の画像はSNSやブログにアップしないことにしている。誘拐件数は確かに劇的に減少したけれども、依然としてネットで拾った子どもの顔に裸体を貼り付けて販売する児童ポルノビジネスは世界中で大きくなっている。本人が大きくなったとき、自分の裸体をネット上で見つけたら生きていけないほどショックを受けるだろう。親が「いいね」欲しさにアップした子どもの画像が本人の人生を狂わせる。

SNSで子どもたちの画像をアップしている人たちを見ると、誘拐世代の私などはひやひやしてしまう。「そんなこと、起こるわけないでしょ」と思っておられるのだろうけれども、子どもが惨殺死体で見つかってからでは遅すぎるのである。三浦綾子の名作『氷点』ではないが、その後の家族の人生は悲惨を極める。

これだけ日本中にカメラが設置されているのにファストフード店の殺人犯がすぐに捕まっていないのは気になるが、優秀な日本の警察のことだから近いうちに逮捕されることだろう。塾から子どもが遅く帰ろうとも我が家は田舎だから大丈夫だと思っている親は多いとは思うけれども、こういう事件は昔から突然起こるものなのである。

木村達哉

追記
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