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物書きなんてのは

2024.12.23(月) 11:00

12月23日。福岡から帰宅。昨日講演された清水先生はご出勤とのこと。私は勤め人ではないので、仕事をするもしないも自分次第である。今年も残り一週間になったことだし年賀状でも書くかと一瞬思ったが、他に書くものがあるだろうと東京の麹町あたりから声が飛んできそうな気がして、しぶしぶパソコンを立ち上げた。

キムタツさんはやる気満々で情熱的ですよね!と言われたことがある。なんという幻想だろう。うちの娘が聞いたら吹き出すのは間違いない。パソコンで文章を書いていたなと思ったらスマホを触っている、ようやく書斎に戻ったなと思ったら父の形見のリクライニングチェアで寝ている。みんなが寝静まった頃に目と頭が冴えてくる。

Mr. Evineと飲んだ話は書いたが、彼といつも話すのは執筆に対する熱量が最も高いのはキックオフ時点だということ。以後はなだらかな坂をすべり落ちていく。その坂はどんどん急勾配となり、真下に落下するような錯覚に陥るときもある。なんとかして坂を上向きにしようとする編集者諸氏。彼らがいなければ「やーめた」と言いそうな自分がいる。

楽しみに待っていてくださるファンの方々もいらっしゃるのだから頑張るしかないよねと相談する相手がこれまたやる気に問題のあるEvineである。他の人たちはどうなんだろうと小説家や社会問題あぶりだし系の作家と話したことがあるが、若い一部の人を除くと皆さんそれなりに我々に近かった。

そんな私でも、おかげさまで今年出した本たちは無事に増刷になっているらしい。書店に並んだのは『ユメタン』シリーズだけだが、それもすでに増刷がかかった。『まるまる反復英文法総復習』と『3ステップスピーキングドリル』は学校と塾の採用品で、出した時期が悪いかもしれないなと思っていたが、先生方のおかげでなんとかというところである。

来年は『まるまる反復英文法総復習』の標準編を出すことになっているが、採用本ばかりではちょっとアレなので、書店さんに並ぶ本も出せる(執筆しないと出せないのよという声が今度は品川から飛んできそうな気がするが)予定である。温和な植元君が意外と執筆に関しては鬼なので、来年は長時間パソコンに向かえそうだ。

書いていて、気が重くなってきた。

ま、作家なんて何時に起きてもいいし何時に寝てもいいのだ。ダラシナイ生来の野良がなる仕事なのだから、締切などあってないようなものである、と書くと編集者や植元君からいよいよ怒られそうな気がする。クリスマスも正月もなく、日によっては一日中パジャマを着ていることもあるが、なんとか自分のケツを叩きながら文章を書こう。

木村達哉

追記
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