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ユメをかなえる勉強会 in 山形

2025.01.11(土) 02:00

1月11日。山形県の先生方主宰の勉強会「ユメをかなえる勉強会」が山形市内で開催された。山形は言うまでもなく福島県など他県の先生方もいらっしゃって、「哲学と教養」について学んだ。講師は私で、演題は今年初めて私に委ねられた。昨年までは「よむ」や「はなす」などの演題を与えられていたのだが、今年は任されたので迷わず哲学にした。

論理的に考える県民が多ければ兵庫県知事選はこうなっていたのに、そうはならなかったから今はこうなっているという話から始めた。日本経済も国民所得も、論理的思考をする国民が多ければ現在のような国にはなっていないのだけれど、感覚的感情的に判断する国民が多いのが大きい格差の原因になっているという点も指摘した。

教育についても同様で、論理的思考力が欠如した教員や親が多いと学校はこうなりますよという好例が今の学校だと思う。ファックスや印鑑がいまだに重宝されたり労働者が遅くまで拘束されたりする学校の教員が増えるはずがない。日本社会全体でさえも海外と比べると周回遅れと言われているのに、学校に至っては何周遅れているのか。

哲学というと堅苦しいイメージがあるとは思うがそうではない。「先生、通信制に行こうかと思っているのですがどう思いますか」「先生、英語をなぜ勉強しないといけないのですか」など、身のまわりには哲学的問いが転がっている。哲学=論理的思考を知らないと、教員は感覚的感情的に答えざるを得ない。的を射ない答えになるはずである。

勉強会では「優先座席は必要か」「学校にはなぜ通学しないといけないのか。塾やAIで代替できないのか」を考えていただいた。私なりの回答も提示した。もちろん正解などない。この世に正解などない。しかし、だからと言って考え方も知らないのでは考えようがないではないか。教師は考え方を教えねばならないのではないのか。

参加者の先生からは「まさに学校でした」「頭をめちゃくちゃ使いました」「論理破綻していないかと常に考えていました」などと感想を頂戴した。4時間近くも時間があったので、私が教えるというよりもむしろ先生方に探究していただいた。英語だけでなく、ホームルームや面談に活かしていただければ幸甚である。

なお、後援いただいたベネッセコーポレーション、アルク、Gakken、IGS、Skyなどの企業各位には感謝申し上げます。後援料はいただいていませんが、参加していただいて業者サイドの意見を聞ける機会は貴重です。ありがとうございました。

木村達哉

追記
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