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毛玉セーター

2025.01.16(木) 09:00

1月16日。セーターを2枚買った。いや、特別なことではないのかもしれないのだけれど、私にとってはけっこう珍しいことなので、なぜこんな時期に売れ残った新しいセーターを買ったのか日記に書いておこうと思う。1枚は若草色といおうか柳色といおうか、もえぎ色よりも少し緑みが強いセーター。もう1枚は青で、ワンポイントが可愛い。

スティーブ・ジョブズを真似ているわけではないが、黒のセーターを着ていることが多いのと、赤が好きなので帽子やコートなどは赤系統を身につけていることが多い。今年の冬も昨年着用していたユニクロだったか無印良品だったかのセーターを箪笥から出して、まだ着れることを確認した。もちろん黒である。

それが昨年の暮れ、毛玉だらけであることを妻に指摘された。正直に書くが、毛玉があろうが穴がぽっかりと空いていようが私はまったく気にならない性質である。下着も同様で、下着のパンツに穴が空いていても、まだはけるのであれば全然気にならない。ちなみに名前は名誉のために出さないが、私の周囲にいる男たちも同じらしい。なんならそのままうんこができると言う猛者までいる。

ところが女性はさにあらずと見える。毛玉セーターで外出すると「また着てる…」とのたまう妻。わかった!家で着る用にするから!と言い逃れを続けてきたのだけれど、外に出るために私が着替えるわけもない。

そんなこんなを続けているうちに、西宮北口の阪急百貨店に行く用事があった。折悪く、毛玉セーターだったのだけれど、エスカレーターに乗っているときに妻に見つかった。「あれ、また着てる」と言う妻に、いや違うんや、今日はここでついでに新しいセーターを見ようかと思ってなと、寒いのに汗をかきながら言う私。

それから1時間ほど経って、私は不慣れな紳士服売り場にいた。ユニクロでいいんだけどなと思いながら、店員さんに勧められるがまま、上記のセーターを2枚買った。帰宅後は、まだ着れるかもしれないなと思いながら、毛玉セーターをゴミ袋に入れた。1年間ありがとうと手を合わせたのは言うまでもない。

百貨店でセーターを2枚も買うという、私にしては人生初ではないかと思われる経験をしたものだから、この日記に書いておく。誤解なきようお願いしたいが、妻は神経質な女ではない。彼女が指摘してくれなければ来年も再来年もその毛玉セーターを着て講演に出かけていき、毛玉で上半身全体がまん丸に見える姿のままエラそうに人生を語ってはもしかしたら訪問先の方々から笑われていたかもしれない。そう思って彼女には心から感謝しているのである。

木村達哉

追記
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