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I’ll Answer Your Questions

2025.01.19(日) 09:00

1月19日。今日もそうだったが、いろんな方々から質問を頂戴する。メールでいただくこともあれば、SNS(LINEやFBやInstagram)のDMでいただくこともある。知らない方からの質問も多いが、その場合は正しい氏名を名乗っていただき、その返信があればお答えするようにしている。名無しの権兵衛とやり取りするほど暇ではない。

回答するのが難しい質問もある。「医学部に入るためにどうすればいいか」というのもそのひとつ。どうすればいいかってあんた、勉強するしかないでしょという話である。医学部に限らず、理系の場合に鍵を握るのは理科(物化生地)である。理科をしっかりとやっておくと医学部には入りやすい。理科の言語は数学なので、自動的に数学もやらねばならないことがわかる。英語で論文を書くのも医師の仕事だから、英語が苦手だと仕事にならない。よって入試は理数英が重要だ。

「多読教材を作ってください」という命令が実によく届く。以前、旺文社から速読多読教材をマーク・ピーターセン先生との共著で出していたのだが、売れることはなく絶版となった。生徒たちは学校で配付される本以外の本を買わないのである。版元もよくわかっているので、学校や塾の専売教材を作ってほしいという依頼が届く。書店の本を買うのは大人なのである。

昔は新中問だったのに完全に5ステージに代わりましたねと言われることが多く、それはそれで嬉しいのだけれど、物書きとしては書店に並ぶ本も作らせてほしい。企画書だけなら数十冊ぶんあるのだけれど、売れない本は出してもらえない。書店では本が売れないのである。よって私の企画書はパスしない。先日もある出版社から「うちでは出せません」と断られた。

『ユメタン』が300万部、『東大英語リスニング』が20万部、それ以外も合わせれば私が知っているだけでも700万部ほどのセールスがある作家でさえもこんな状態である。昭和時代と違い、現代の作家は本当に大変だ。が、創らないわけにはいかない。自分が死んだあとも皆さんの本棚、書店、図書館にいつまでも残る本を創り続けよう。そのために、パスするかどうかわからない企画書を、今日も黙々と作るのである。

それはそうと、質問が届くと回答するのは私の長所だと気づいた。そんなの放っておけばいいじゃないかと言う作家仲間が多い。誰だかわからない相手であっても、名乗ってくれさえすれば私の場合には直接やり取りさせていただく。こちらを攻撃するような相手でなければ人間同士であるから協力したい。

木村達哉

追記
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