神戸鈴蘭台高校さんを訪問し、『ユメタン』や『ユメリス』など、僕の著作を使って勉強している生徒たちに英語の成績を伸ばすための方法について話をしてきました。リスニング、単語、文法…このあたりの勉強法がわからなくて成績を伸ばせない子たちは極めて多いのです。単に問題集をやっているだけの子もいます。それでは成績が伸びないのに。
それに加えて、英語の勉強の意義がわからず、モチベーションが上がらないという子たちも少なくありません。ですので、後半部分はそういう話もしました。なんで学ぶのか、という話です。生徒たちは適切に笑いながら、メモをとりながら、しっかりと聞いていてくれました。
AIがあるんだから英語は要らないという人がいらっしゃいます。果たしてそうでしょうか。では、AIが翻訳した文章が正しいかどうかを誰がチェックするのでしょうか。ポケトークやTranslatorは便利で、僕も台湾に行ったときには活用しましたが、あくまでもレストランでの使用です。
ビジネスや研究での会話で、もしもAIの話した英語が正しくなかったらどうなるんでしょう。結局はその道具の仕事を活用するのが大事なのであって、フルに任せることなど到底できないんですよ。
世界中のニュースが英語で流れます。アメリカと覇権争いをしている中国でさえ、英語教育には極めて熱心で、イギリスから英語教師を何百人も雇い入れました。これから人的資源を育てないといけない日本人が「AIがあるのだから英語なんか要らない」なんて、なにを馬鹿げたことを言っているんでしょうね。
であれば、電卓があるのだから数学の勉強などやめればいいし、レストランがあるのだから料理の勉強などやめればいいし、ネットがあるのだから歴史の勉強など要らないし・・・そうすると勉強しないアホのカタマリみたいな大人だらけになってしまいますが、本当にいいのでしょうか。子どもたちはしっかりと学びましょう。学ばない大人の言説に騙されてはいけません。
木村達哉拝