出版社 | ディスカバリー21 |
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著者 | 植松努 |
植松さんの会社ではロケットを作っています。社員は17人。小さな会社です。お会いした植松専務も作業服を着ておられました。NASAやJAXAからの依頼で、たった17人でロケットを開発されています。彼が高校時代、「ロケットを作る仕事がしたい」と先生に言ったら「何を夢みたいなことを言っているのか」と言われたそうです。夢を語ったら「夢みたいなことを言っている」と。なんて悲しいエピソードなのでしょう。
我々は時に子どもたちに夢を見ることを禁じます。きっと自分にはできないこと、できなかったことを誰かがかなえようとすると「どうせ無理」「できっこない」「甘くない」などという言葉で阻止しようとしているのかもしれません。そして自分もまた、そういう言葉を大人たちに投げられてきたのかもしれません。
悲しい思いを振り切って、自分の思うとおりにロケットを作る人生を歩めるようになった植松さん。自分の夢に向かって進んでいる人だけではなく、むしろ疲れてしまった人や誰かにやめておけと言われて腰が引けてしまっている人にも読んでエネルギーを体いっぱいにため込んでほしいと願っています。とても素敵な本です。大人にこそ読んでほしい一冊です。