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英語の質問箱―そこが知りたい100のQ&A

出版社 中公新書
著者 里中哲彦

日本人の英語学習熱は年々高くなっているように思われます。いろいろな言語を勉強することは、脳の発達という意味でも、また教養を身につけるという意味でも素晴らしいことですね。でも英語を単に大学入試を突破するためのツールとして勉強するのではつまらないし、せっかく世界の約20億人が話せる言語を学ぶのですから、自分もそのレベルぐらいまでは英語力を高めて、少ないながらも使う機会があれば自由に使いこなせるようにしたいものです。

英語を話す際に大事なことは「思い切って使う」ということですが、最近「少々のミスは気にしないで堂々と話そう」という真理を「間違っても構わない」にすり替えているような人が多いように思うのです。重要なことは「堂々と」の部分であって、「少々の」を「間違えても構わない」に置き換えるのは、僕は違うのではないかと思っています。特に英語をビジネスで使う場合、その「少々の」に対する甘えが大変なミステイクにつながることだってあるわけで、学習する段階ではできるだけミスをしないようにしっかりと学習することが重要です。「少々のミス」は結果論であって、ミスしたのであれば、しっかり反省して、また復習をし直さねばならないはずです。

この本は英語を学習する際にいろいろと湧き出てくる質問、たとえば「え?って英語で何というのか」とか「右と正しいがどうして同じなのか」とかいった質問に里中先生が答えてくださっています。受験英語の勉強とはまた違った切り口での学習になりますが、非常にためになる本ですので、楽しみながら読んでもらえたらいいなと思っています。なお、文法の勉強に際しては『たたかう英文法』が良書でしたが、絶版になってしまいました。ほしい人はアマゾンのマーケットプレイスから探して読んでみてください。これも面白い一冊です。