出版社 | 河出文庫 |
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著者 | スタッズ・ターケル |
本書は、救急救命士・元死刑冤罪者・原爆被爆者・退役軍人・物理学者・医師・看護師……驚くほど多様な人々が「死」そして「生」について生々しく、切なく、いとおしく語っています。「死」を実際に経験し、戻ってきた人たちの声もあります。
子どもの頃から死に関する本を数多く読んできました。キュブラー・ロスのように死後の世界や今際の時について、自分の患者を見つめながら分析する医師による書物は、死を理解するのに非常に役に立ちました。世界中で、今もなお死に関する本が出版され、極めて多くの人に愛読されているのは、それだけ「死」に関する謎が解明されていないということなのでしょう。
本書はロスのような専門家ではなく、市井の人々、特に死と隣り合わせの職業の人々による死生観が書かれています。死に関心がある方は上巻だけでもお読みください。ご自身や大切な人の生がさらに愛おしく感じることでしょう。