教え子の高島崚輔(たかしまりょうすけ)が芦屋市長選に立候補している。灘校からハーバード大学へ進んだと書けば天才だの秀才だのと言いたくなるのが日本人あるあるだが、私は灘校勤務23年の間にそんなものに出会った経験が一度もない。当たり前のように努力をする性質を持っている人たちならばいる。
彼もそのうちのひとりで、好奇心が強く、ラグビー部員として活躍しながらもさまざまな活動に参加していた。生徒会活動もそのうちのひとつで、高2のときに立候補をして生徒会長になった。ボランティア活動にも熱心に取り組んでいた。
どうせと言うと変に思われる向きもあるだろうが、どうせ東京大学に進むものと思い込んでいた。当時は生徒会長が東京大学に向かう流れができていたからである。よもや海外の大学に進学を希望しているとは知らず、他の生徒たちが如何にもな日本式の受験勉強に取り組んでいる間、彼は海を渡るための準備をしていた。その準備の具体についてはいずれキムタツチャンネルで話したい。
彼が高校1年生のとき、福島県の中高生と交流したことをきっかけに再生可能エネルギーに興味を抱き、「好奇心を追求できる環境」を求めて海外への挑戦を決めたと聞いている。そして彼は念願叶い、ハーバード大学への合格を勝ち取ることになる。
成績の良いヒトの場合、言動のここかしこにプライドの高さがちらほら顔を出す。ホラボクッテスゴイデショというアピールが例えばSNSの文章に表出しては、カタチだけの「いいね」を実はどうでもいいと思っている人たちから集め、さらにそのヒトの鼻は高くなっていく。そんな教え子をたくさん見てきた。
一方、高島は爽やかで根っから誠実な人物であると書くと、おそらく本人はいやいや止めてくださいと笑うだろう。保護者の教育の賜物なのか、それとも彼を正しく叱ってくれる人々に人生の早い段階で出会ったのか、あるいはその両方なのか、どこやらのエライ政治家とは違って、謙虚に真摯に他者の意見や要望を「聞く力」を持った人物である。
あまり教え子のことを持ち上げるのは趣味ではないし、結婚式のスピーチでも毒を吐く私なのだけれども、高島に関しては自信を持って言える。「市長に立候補する」を英語ではrun for the mayorと言うが、文字どおり、彼ならばしっかりと市民のために走り続けるはずだ。
これまたどこやらの政治家と違って、怪し気な団体と癒着したり儲け話についていったりするような人物ではない。おそらく芦屋市を日本一住みやすい都市にするためにはどうしたらいいかの一点を、すでに当選前から考えてばかりいるのではないだろうか。そういう人物なのである。芦屋市の方で、そろそろ新しい風をと、信頼できる人物をと、お考えの方々には、高島崚輔(たかしまりょうすけ)を心より推薦申し上げる。
木村達哉
追記
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